本書は、アップル社の創業20周年を記念して、そのインダストリアルデザイングループを内側から描いた貴重なレポートである。また、アップル社がシリコンバレーのガレージカンパニーから10億ドル企業へと成長する過程のなかで、この小さくも創造性に溢れた人間たちのチームが、どのような役割を果たしてきたのかも検証していく。そこではグループの構成を詳説し、素晴らしいアイデアを偉大な製品へと変身させる方法を概観し、市場には出されなかった多くのデザインコンセプトや製品を明らかにする。そして、創造的欲求が企業の現実と出会った結果(そして、しばしば衝突した結果)である偉業と混乱の数々を垣間見ていく。