むかれていく、ひっくり返されていく…血は一滴も流れない。カリスマ小説家・夏木柚香のこころの闇底をたぐるミステリ。第1の神話は風評どおりの華麗で奔放な女性作家。第2の神話は美談といえるほどの家族に愛をそそぐひとりの女性。それが真実のはずだった。それで終わりのはずだった。しかし、第3、第4の神話は…見つめるほどに逃げていく、違っていく、人のこころがいちばんミステリ。