1994年10月8日、勝った方が優勝という中日‐巨人戦で、ベテラン審判が犯したボーンヘッドの真実。1997年、ヤンキースに移籍した伊良部秀輝とともに海を渡った専属トレーナーの挫折。"グラウンドの神様"と呼ばれる甲子園グラウンドキーパーの雨との闘い。現役時代に挫折を繰り返した捕手が、自分を捨て投手の盛り上げ役に徹するブルペンコーチになるまでの足跡。1985年、優勝した阪神の守備に貢献したグラブ職人の挑戦と、その苦い結末。1995年、日本シリーズに備え対戦相手のゲームを14試合追う若きスコアラーの情熱と敗北。広島の黄金時代を築いた"伝説のスカウト"が、初めて体験した"誰も獲らない"一年…プロ野球の裏の主役とも言える男たちの、ひたむきで力強い物語を全8編収録。