父亡き後、読売屋「心筆堂」を継いだ信吉だが、「半ちく(半人前)」と笑われて評判は今ひとつ。人懐っこい上、生真面目なので、読売のネタ探しのはずが、ついついのめり込んでしまい人助けに駆けずり回る始末。兄より文才があると戯作者気取りの妹、おぶんが書いた菓子処の引札が、思わぬ事件を巻き起こしてしまう。妹想いの信吉は必死に奔走するが!?-。