防御率や打率、本塁打数などはチームの勝率を決める要因だが、これらは入り組んだ関係にあり、どれが勝率のアップにつながる真の原因となるかを見分けるのは容易ではない。複雑な関係を分析して、もし勝率を予測するスッキリした因果関係を探り出せれば、チーム関係者は勝つための適切な方策をたてることができる。このように、原因と結果が複雑に入り組んだ現象を解析するのが、共分散構造分析と呼ばれる新しい統計的手法である。豊富な事例を使いながら、この新手法を平易に解説する。