本書のねらいは、アメリカの哲学をプラグマティズムを中心として見てゆくことにある。哲学を哲学専門家の手からとり戻し、今日の社会に生きるさまざまな人々の生き方・見方・考え方の反省としての哲学が新しく創られねばならないという観点に立って、著者はプラグマティズムの起源から構造や思想家を縦横に論じていく。アメリカの哲学、プラグマティズムの全体像についての単なる学術的解説にとどまらない真に独創性豊かな哲学書。