近くの書店で在庫を調べる
  • 著者保田与重郎/著
  • 出版社講談社
  • ISBN9784061588615
  • 発行1989年0月

芭蕉

いつも茶色の衣を着て、好物は蒟蒻-。しかし芭蕉は「つねに道を思ふ激昂した心の状態に生きてゐた。彼のさびは、枯淡でなく、満眼熱涙といふ状態だつた」。俳諧の復興者、芭蕉の生涯のうちに、著者は代々の日本詩人たちの慟哭の歴史をみる。風雅の魔心に誘われて旅に生きた芭蕉は、いかにして「軽み」の光明に到達したのか。昭和文学の異才、保田与重郎が自らの文人としての志を俳聖芭蕉に託し、戦時下の世に送った画期的長編評論。

>> 続きを表示