ドイツの若者のイメージを代表するワンダーフォーゲルは、反世紀末的で、反デカダン的であった。彼らは世紀末を次の世紀への飛躍の兆候としてとらえた。若者たちが創り出した雑誌「ユーゲント」も未来への希望を表現した。ドイツの世紀末は、パリやウィーン風の終末論的世紀末と異なり、未来志向の世紀末転換期であった。世紀末に生きるドイツの若者の生態を文化史的観点から斬新に描いた名著。