1609年、平戸に商館が開かれ、日蘭交渉は始まった。キリスト教布教を目的とせず商人に徹したオランダは対日貿易の覇者となるが、やがて出島に囲い込まれていく。将軍・閣老らの肉声を伝える貴重な史料であり、唯一自由を享受したオランダ人ならではの目で日本の動静を鋭く観察した記録でもある日記を中心に近世日本の外交政策確立過程を描く。