馴染みのカフェーのギャルソン、とびきり安い下宿屋の夫婦、内気な下宿人達から、著名な詩人、学者、俳優、政治家達まで。こよなく人生と文学を愛した著者が、若き日、留学先のパリの街と人々の生活に溶け込んで見聞した"忘れ得ぬ人々"のエピソードと、卓見溢れる文学論とで構成。広汎な学識、鋭敏、繊細な感性が、人と文学を見事に捉える。親愛の情に貫かれた、優れた"フランス人"論。