何故、35歳の富裕な株式仲買人ポール・ゴーギャンが突然、その職を投げ打って、画家をめざしたのか?"野蛮人"たらんとした文明人、傲岸と繊細、多くの矛盾、多くの謎を孕んで"悲劇"へと展開するゴーギャンの"世界"。著者の詩魂がゴーギャンの魂の孤独、純粋な情熱、内なる真実と交響する。文献を博渉し、若き日の"出遇"から深い愛情で育んだ第1級の評伝文学。毎日出版文化賞受賞。