本書に限らず、これまでは糖尿病をわずらう人しか気にしなかった血糖値とインスリンというものが、健康理論のスポット・ライトを浴びはじめています。アメリカでは最近になって、「このパスタのG.I.はどのくらいかしら」とか「今日はG.I.の高いものを食べ過ぎたから、夕食はスープだけにしよう」などという会話が、食べ物と健康の関係を気にする人たちの間で交わされるようになってきました。グリセミック・インデックス、略してG.I.(ジー・アイ)という耳慣れない言葉は何か、という質問に答えてくれるのが本書です。簡単にいうなら、炭水化物食材を食べてから体内で糖に変わり、血液に吸収されて血糖値を上げるスピードを測ったものです。80年代のはじめから、カナダやオーストラリアで研究が進められており、現在300種類の食材のG.I.が確認されているといわれます。