私には愛される資格がない…幼い日の虐待で心に傷を負い、愛に向き合えない結(24歳)は、流されるように不倫を続けていた。そして、自分を見つめ直すために訪れたニューヨークで、元サックス奏者の明(53歳)と出会う。明は妻をガンで失って以来、娘のためだけに抜け殻のように生きてきた。明の優しいサックスの音色に、結は心を癒される。帰国後、運命は再び二人をめぐり逢わせた。親子ほど離れた年の差を越え、二つの孤独な魂は惹かれ合っていく。だが、運命は、過酷な選択を二人に迫る。そして、二人が選んだ道は…その愛はあまりにも深すぎた。真実の愛の意味を問う、悲しくも美しい物語。