唐詩に新風を吹き込んだ白居易。三峡・杭州・蘇州など各地の風物をうたい、生涯の友元〓(じん)と友情の文学を確立。引退後は風雅を尽くした洛陽の大邸宅で、物心両面のゆとりを悠々と楽しむ。そこで実現した「閑適」「知足」の精神は、以後の文人理想の生き方。下巻には一〇三首を収録。