2007年、肥満は伝染するという私たちの研究結果が発表されると、大反響が巻き起こった。数百通ものeメールを受け取ったし、この研究をめぐるブログへの書き込みも数百にのぼった。……だが現在では、肥満は伝染することがわかっている。私たちの研究が発表されて以降、私たちのほかに3つの研究チームが別々の集団で肥満の伝染を確認しているのだ。……では、肥満はいかにして伝染するのだろうか。
【出版社より】
肥満も性感染症も笑いもすべて伝染す(うつ)る!?
ハーヴァード大学医学部・教養学部教授とカリフォルニア大学の政治学者が提示する、クラウド時代の社会的ネットワークの姿!
デジタルであれアナログであれ、人と人とのつながりのなかでしか人間は生きていかれないのだ……
本書のもとになる論文が発表されるや、全米で話題沸騰した評判の一冊、ついに邦訳!
【本文より】
「2007年、肥満は伝染するという私たちの研究結果が発表されると、大反響が巻き起こった。数百通ものeメールを受け取ったし、この研究をめぐるブログへの書き込みも数百にのぼった。……だが現在では、肥満は伝染することがわかっている。私たちの研究が発表されて以降、私たちのほかに3つの研究チームが別々の集団で肥満の伝染を確認しているのだ。……では、肥満はいかにして伝染するのだろうか」
「ある人の友人が5人しかいなくても、その5人にもそれぞれ5人ずつ友人がいれば、1人で25人に影響を与えられるし、その25人の友人125人にまで影響を及ぼせる可能性もある。たった1人の意思決定に影響を受ける人数が、あっというまに増えていくことがわかるだろう。1人あたりの家族と友人の合計数が平均10人だとすると、10人、100人、そして1000人に影響が及ぶことは容易に想像がつく」