怪談話の傑作、鶴屋南北「東海道四谷怪談」が、幽霊大好きな名だたるストーリーテラーの手で読みやすい小説として甦る。「この恨み、晴らさでおくものか」「少しの栄達を望んだ俺が悪党か?死ぬまで恨み通すがいい」理不尽な仕打ちに亡霊となって祟る岩の憎悪の暗闇、伊右衛門の悪の哀しさを抉る高橋版四谷怪談。