高まる巨大な民衆運動、独自の改革を進め、自立をめざす雄藩-吹きあがるエネルギーに、幕府は根底から揺さぶられる。開国を迫る列強と外交交渉の場で対等に渡り合う幕臣とは対照的に、条約拒否にこだわる孝明天皇と公家は確執する。「開国」「尊王」「攘夷」「討幕」入り乱れる中、時代は大きく動き、大政奉還を迎える。世界史的視野と新史料で描く「維新前夜」。