• Author朝井まかて
  • Publisher講談社
  • ISBN9784062937900
  • Publish Date2017年11月

藪医ふらここ堂

天野三哲は、江戸・神田三河町で開業している小児医。「面倒臭ぇ」が口癖で、朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるように。三哲の娘・おゆん、弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さん、男前の薬種商・佐吉など、周囲の面々を巻き込んで、ふらここ堂はスッタモンダの大騒ぎに!
三哲の前には、嫁姑の不仲で命を落としかける赤子や、関係が密着し過ぎた母娘らが次々現れる。人情味あふれる長屋の住人たちも、時として他人にはうかがい知れぬ人生の暗部をさらす。正と邪、善と悪を同時に抱えているのが人間。
「人は真っすぐ善に向かって成長するわけではないし、悪は強さの裏打ちかもしれない。常にふらここ(=ブランコ)のように不安定な状態で、私たちは奇跡的にバランスを取って生きている」(著者)
とらえどころがないリアルな人間の暮らしぶりを季節感豊かに、人情たっぷりに描いた傑作時代小説。

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