喫茶は中国で始まった。茶葉(茶樹の葉)の飲料としての利用は、摘み採った茶葉をすぐに加熱し、発酵をおさえることによって可能となった。著者はこの重要な事実に注目しつつ、歴史家としての立場から文献史料の精査の上に立って、喫茶が中国の戦国時代〜漢代に始まり、以後唐代へかけて普及したことを明らかにする。