坂下薫平19歳。首都大学の学生寮で、個性溢れる面々と楽しい日々を過ごしていた。だが、寮の取り壊しをもくろむ大学側は、元刑事の舎監・名倉を送りこみ、厳しい統制を始める。時を同じくして起こった、寮内のストーカー事件や自殺未遂騒動。だが、一つ一つのトラブルを乗り越えながら結束を固めた寮生達は、遂に大学側との戦いに立ち上がる。現代の若者達の「旅立ち」を描く、伸びやかな青春小説。