寛永といえば五代将軍・綱吉の時代。元祖噺家の露の五郎兵衛が登場いたします。以来、上方と江戸で落語家たちが妍を競い、名人、奇才がぞくぞくと誕生するのであります。時代は江戸から明治へ、そして大正、昭和へと受け継がれてきた噺家たちの足跡をたどり、「通」になるための薀蓄も満載の本であります。案内は当代上方落語の人気者、桂文我。散逸していた史料を丹念に集め、自ら初めて書いた「落語家による落語の本」。どうぞ本のすみずみまで存分にお楽しみください。