運河と鉄道の建設、さらに産業革命へと北部の経済的発展は続く。それは資本主義体制の工業国への道であった。しかし棉花生産を中心に奴隷制を維持する前近代的な南部は資本主義という体制を必要としなかった。アメリカ全土を巻きこんだ南北戦争は、近代化という時代を選択したアメリカの苦悩の結果であった。リンカンの死は、巨大なモニュメントとしてアメリカ史から消えることはなかった。