2008年6月8日午前9時。緒方隆雄、滋賀刑務所を出所。罪状は強盗致死。ドミノ倒しのように不運が続き、すべてを失った男が歩き出す。21世紀の日本に刻む、現代文学の到達点。魂を震わす、慟哭の道。〈受賞情報〉伊藤整文学賞小説部門(第24回)