黄金の60年代なかば、マガジンハウスがまだ、平凡出版と呼ばれていた頃日本を変えた雑誌が誕生した。加熱した経済成長を背景に、昭和39年、忽然と姿を現わした日本初の若者雑誌「平凡パンチ」。その雑誌を舞台に熱く語られた夢と野望、そして花開いた数々の偉大な才能たちの栄光と挫折。日本のサブ・カルチャーの夜明けをつくり出した若者雑誌がたどった忘れられた歴程を人々の埋もれた記憶の中に探る。それは、三島由紀夫が、寺山修司が、渋沢龍彦が、日本の未来を熱く語った時代だった。