「魔竜スピノザ!お前を、倒すっ!」…べしゃ。次の瞬間、自称『勇者の代理人』の少女は、見事にすっ転んでいた-。エチカ・ライプニッツは明るく元気な少女。聖「デルフォイ」の森に、スピノザという魔竜が棲むという噂を信じ、退治しにやって来た。街の人々は、誰もそんな噂を信じていない。馬鹿にされながらも、エチカは森の奥にある洞窟で、人類の天敵、魔竜スピノザを発見した!ところが邪悪な敵であるはずのスピノザは、香茶を愛す菜食主義の竜だった!?第九回ファンタジア長編小説大賞準入選受賞作!元気な少女と風変わりな竜とのふれあいを描いた、心温まるロマンティック・ファンタジー。