リジィオは漆黒の闇の中を、依頼人のアリアズナとともに歩いていた。「ごめんなさいね、リジィオ」行き倒れていたところを助けられたとはいえ、彼女の依頼どおりにやって来た所は、真夜中の墓地。いったい彼女はこんな所になんの用があるのだろう…。リジィオの鼻腔に冒険の香りが広がる。史上最強の借金取りスティン、押しかけ弟子のシザリオン、笑い上戸の獣人ムスターファたちにつきまとわれて、リジィオは今日もかわらぬ借金返済の日々。あぁ、返しおわるのはいつの事やら…。表題作を含む三編に書き下ろし二編を加えた、大好評のシリーズ第二巻。