この本は、戦争をやめさせ、地球温暖化を中心とする環境破壊をくいとめる、新たな社会づくりの方法について述べたものだ。確かに大風呂敷だが、問題を解決していくには、大きな視点から問題の原因に迫り、その原因を取り除く方法を考えなければ解決できない。現象に踊らされても、対症療法以上のことはできない。さらに問題を解決していくためのストラテジーが必要だ。ただ問題を分析してみせるだけなら難しくはない。しかしそこから何ができるか、どういう可能性があるかを示せなければ実現には近づかない。全体状況は悪化している。まるでレーサーがコーナーを攻めるように、最短距離のラインをフルスロットルで切り込んでいかなければならない。