「来年またくるぞ。見とけよ、鈴鹿。来年もまたくるからな」僕たちは、病院の駐車場に立ったり座り込んだりして、空を見ながら泣いていた。「千石さんは、嘘言わへんかったね」橋本が言った。空には星が出ていた。真上に白く天の川が見えた。少し風が出てきて、涙に濡れた頬がひんやりとした。僕たちはいつまでもそこを立ち去りたくなかった。島田紳助渾身の書き下ろし青春ドキュメンタリー・ノベル。