大和圭介は高校入学と同時に思わぬ相手と再会する。同じ水泳部で飛び込みに励み、同じ寮で過ごす彼女こそ圭介のことを「ひとごろし」と呼ぶ二ノ宮亜美だった。ふたりはいがみ合いながらも、どこかで惹かれ合い、そしてまたすれ違う。不器用で、もどかしく、思うようにいかない青春のとき、素直な気持ちはなかなか伝えられない。涙と笑い、挫折と情熱。友情、恋、夢…まぶしい想いをすべてつめこんで、未完成なふたりがついに3年目の熱い夏をむかえる-。今もなおファンに語り継がれる、あだち充の傑作が初めて小説に。2006年夏公開の映画「ラフ」の脚本を原案に書き下ろされた爽やかな青春ラブストーリー。