365日笑顔でTVの前に立てる秘密
「二〇一六年五月、私は新たなスタートを切りました。
八年間お世話になったフジテレビを退職し、フリーアナウンサーとしての第一歩を踏み出しました。三十一歳。社会人として人として未熟なところも多く、これから取り組んでいきたいことも数え切れないほどたくさんあります。
そんな私がなぜ毎朝笑顔でカメラの前に立つことができたのか、そこには“幸せのハードル”が深くかかわっていました」
こう話すフリーアナウンサーの加藤綾子さんは、いつもと変わらぬ曇りない笑顔を見せた。周りまで幸せになるようなその笑顔は生まれ持った天性の明るさか、と思ってしまうが、実はある経験をしてきたからこそ、どんな小さいことにでも嬉しいという気持ちを抱けるようになったという。カトパンと呼ばれて8年――彼女はどんな状況に置かれても、毎朝、変わらぬ笑顔を見せ続け、その姿は多くの人々に元気を与えてきた。どのような心持ちでいればそうできるのか、どのように自分をコントロールしていたのか、彼女が今まで出会った言葉をフックに、自分の感情の整理の仕方について、エピソードを語る。自分の感情が高まったときに、この言葉が胸にあれば、このフレーズさえ頭にあれば大丈夫、という「心のハンドル」になるような33の言葉、ルールを紹介。