好景気にわく神戸の港に、自らの名を冠した船を持った鈴木よね。叶わぬ恋に身を焦がす娘・珠喜。戦時を迎えて大商いに挑む大番頭・金子直吉。彼らのよりどころ鈴木商店は…。波瀾の運命を生きた明治の女の一代記。〈受賞情報〉織田作之助賞大賞(第25回)