近くの書店で在庫を調べる
  • 出版社小学館
  • ISBN9784096580189
  • 発行1997年11月

新編日本古典文学全集 18

「春はあけぼの……」だれもが一度は触れている、古典の中の古典。
「春はあけぼの」といえばだれもが知っている清少納言『枕草子』の冒頭。中学生になって最初に習う古典として、「春はあけぼの」は不動の地位を占めているのです。教材としてだけでなく、田辺聖子『むかし・あけぼの』、橋本治『桃尻語訳枕草子』をはじめとして、現代に生きる創作者のインスピレーションを喚起してもいます。平易な単語、短いセンテンス、人事や季節の鮮やかなとらえ方の持つ親しみやすさ。また、心から敬愛する中宮定子と一条帝。冗談好きな関白」藤原道隆。行成・公任ら才気あふれる殿上人たちとの語らい。笑われても笑われても、更に笑いの種を提供する生昌や方弘など、登場人物も多岐にわたり、それぞれの描かれた個性も、この作品の魅力です。 本書はもっとも古態とされる三巻本系底本を使用し、最新の研究成果を盛り込みました。「春はあけぼの」という、省略でも言い差しでもない、強く読み手に言説への参加を促す空白を帯びた表現や、周知の中関白家の没落をあえて描かないという空白の作為など、表現行為へのアプローチを含めて、今、最も新鮮な『枕草子』をお届けします。

>> 続きを表示

この本を借りた人が、最近借りている本

  • 人魚の眠る家
  • 鏡王女物語
  • ぼくの命は言葉とともにある / 9歳で失明18歳で聴力も失ったぼくが東大教授となり、考えてきたこと