「女の匂いをさせては、獣が来ます」山奥の宿坊。妖艶な僧が、手で舌で、私の体を清めていく──(「女禁高野」) 妻よ、俺の顔に跨ってくれ。潤みに塗れたその尻で、潰してくれ(「悦楽椅子」) 先生は、私の髪で先をくすぐられるのが、たまらなく好きでしょう?(「みだら髪」) 狂おしいほどに疼き、したたり、吐息が漏れる。団鬼六賞作家が男と女の心の秘部を押しひらく、文庫オリジナル欲情短編集。