恋も友情も、そして孤独も一冊の本が教えてくれた。風光明媚な尾道に暮らす中学2年の鈴川有季 は、ある日、奇妙な自動販売機を発見。100円玉を投入すると、大量の本と、その後ろから老人が現れた。本に埋もれた屋敷を終活整理する目的で始めたらしい。しかし、「どんな本にだって、救われたり感動する奴はいる」と熱弁する彼の言葉に有季の人生が動き出す──少年と、本をこよなく愛する老人との出会いを通して描く友情と恋と家族の物語。
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