• Author住井すゑ/著
  • Publisher新潮社
  • ISBN9784103111092
  • Publish Date1961年0月

橋のない川 第2部

"小森"は、周囲の村から「部落」として意味のないさげすみを受け、交際を絶たれていた。学校に通う子供たちも、絶え間のない差別と闘わなければならない。誠太郎は小学校を終えて大阪の米問屋へ丁稚奉公に行き、孝二は高等小学校に進んだ。成績の優秀な孝二は副級長に選ばれる。しかし、明治天皇の葬儀の夜、暗闇の中で、級友の美少女まちえが孝二の手を握ったわけを知った時、孝二は涙を堪えることができなかった。"わしは人間や!"自らの不思議な境遇を悲しい宿命とあきらめず、孝二は頭をあげ、胸を張って歩いてゆく-。

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