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  • 著者住井すゑ/著
  • 出版社新潮社
  • ISBN9784103111108
  • 発行1963年0月

橋のない川 第3部

"小森"の安養寺の息子、秀昭は絵の勉強のため上京していたが、身の素姓をひた隠しにする安息のない生活に疲れはて、故郷に戻ってくる。"小森"はどこまでも、悲しいふるさとであった。大正7年、富山県で火を噴いた米騒動は、たちまち大阪へ飛び火した。誠太郎が奉公する米問屋も群衆に取り囲まれる。群衆と警官、竹槍隊と軍隊がもみあい、混乱の渦は大きく広がっていく…。日露戦争で父を失った誠太郎に、同じ兵役の義務が重くのしかかる。明治から大正へ、移りかわる時代の波は、誠太郎と孝二の上にも、激しく押し寄せていた-。

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