敵は長州にあらず。一瞬のひらめき、度肝を抜く行動。過酷な島流しを赦免された西郷吉之助に寧日はなく、戦火の燻る京都へ向かった。異国の脅威と圧力の前に幕府は迷走をつづけ、長州は暴走した。蛤御門の変、長州征伐、そして大政奉還。天下国家は荒れ、指導層は定見もなく、揺れた。「革命」を成し遂げた器量と技量を描き尽くす第二巻。