名実共にのれんを背負い、皇室御用達の百貨店を目指した女主人の一代記。高倉屋の品といえば皆が信用する、そんな逸品だけを揃えましょう――。京都の呉服商「高倉屋」のご寮人さん・みやびが目指したのは、皇室御用達の百貨店になること、そして世界を相手に日本の工芸美術の素晴らしさを知らしめること。女だてらに積極的に商売を拡げ、動乱の幕末から明治を生き抜いた女性の波瀾の人生を描く大河長篇。