「お前の好物だから」と、どこででも買えるリンゴを抱えて田舎から訪ねてくる。「捨てられない」と、子どもの古着をときおり取り出しては眺めている。その母の心を、娘は親になって、初めて知った。その愛は、純朴ゆえに切なく、神々しくさえある。韓国の人々の魂をゆさぶり、涙をしぼりとった、No.1人気女性脚本家が母に捧げる感動のベストセラー・エッセイ集。