1358年、足利尊氏死去。若き後継者義詮を待ちうけるものは、幕府内部の熾烈な権力闘争であった。暗躍するバサラ大名佐々木道誉、その陥穽にはまって南朝方に寝返る悲運の武将細川清氏…。正義という名の戦いが、いつしか野望を生み、野望が悲劇を生む-果てしない戦乱に終止符を打つ者は誰か?南北朝動乱を語り尽す大叙事詩、完結。