今は昔、ササン朝ペルシャはシャーリャル王の御代。大王は夜ごとに処女を求めて夜伽をさせ、朝が明けると殺す、という日々を過ごしていた。そこに現われたのが大臣の娘シャーラザッド。彼女は妹とともに王の寝所におもむき、王の枕辺でたぐいまれな物語を語った…。奇想溢れる千夜一夜の物語を題材に、さまざまな人間模様を「奇妙な味」で味つけした阿刀田流やさしい古典読本第2弾。
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