江戸に大雪が積もった日、北町奉行所に届いた毒入りの雪見舞い酒を飲んで三人が死んだ。翌朝には、将軍の側近である水野出羽守の屋敷前に、切腹死体を封じ込めた巨大な雪達磨が、何者かによって置かれる…。町を覆う不穏な噂に、心優しき内与力、隼新八郎が立ち向かう。表題作他全六編を収録した好評第十集。