高校生の深冬は、思いを寄せる優弥とともに、彼の故郷・潮見島へ向かう。島の伝統「潮祭」が開かれる夏のことだった。そこで出会ったのは祭の神女となる少女・柑奈。伝統に縛られる彼女の生き方に、深冬は疑問を覚える。さらに、優弥の思い人であった渚が島に現れ……。それぞれの思いが交錯する時、十二年に一度の祭が幕を開ける――。大人と子供、自由と伝統、恋と友情に揺れる若者の叫びが胸をつんざく。この夏、最も心を揺さぶる青春小説!