アメリカとECの対日批難、歯止めを失った円高-日本をめぐる内外状勢は風雲急を告げている。これに対して政治は、場当り的政策、対症療法を繰り返してきたにすぎず、回避できたはずの犠牲が国民に強いられている。本書は、一連の事態を「政治的意味空間」概念を鍵に分析し、現在の試練を克服し将来のための国民的合意と戦略を確立するための政治の条件を考察する。