鎖国の時代に、唯一の海外への公認窓口であった長崎-この要衝を管掌するため江戸から派遣されたのが長崎奉行である。旗本の中でも,特に有能な人材が選ばれ、近隣の西国大名にさえ影響をおよぼすほどの権限が与えられた。本書は、それゆえに、弊害と悲喜劇を引き起こしたエリートたちの姿を描く。