アジアを語る常套句「停滞」と「専制」は「成長」と「民主」に変わった。NIES・ASEAN諸国は急激に輸出を拡大するとともに輸入能力を強化し、次代の世界経済の牽引車になろうとしている。一方、東欧変革後、中国、ベトナム、北朝鮮は程度の差こそあれ、硬直した社会主義路線から改革・開放への変化の兆しをみせている。米ソの勢威衰退を補い、世界経済のブロック化に歯止めをかけ、自由貿易体制を活気づけるのはアジア諸国である。