自民党一党支配が終わり、日本の政治は混乱期にあるが、国会を舞台にした緊迫感ある政策論争はほとんどみられない。しかし、敗戦後の混乱期からつい昨日まで、憲法と自衛権、経済政策、外交、そして公害等をめぐって政治家たちは熱く激しい論争を重ねてきた。本書は、吉田茂、河野一郎、中曽根康弘、石橋政嗣、河上丈太郎、池田勇人、田中角栄ら個性豊かな政治家たちの生なましい素顔と言葉を再現させ、戦後政治を展望する試みである。