環境ホルモンの野生動物への影響が話題となって久しいが、今や、子宮内の胎児までもが複数の環境ホルモンに汚染されていることが、著者らの研究からわかってきた。アメリカでは近年、ある種の先天異常の発生率が上昇しており、その原因として複合汚染が考えられている。本書は環境ホルモンのヒト、とくに胎児への汚染の実態を明らかにし、次世代に取り返しのつかぬ影響を与えないための環境予防医学を提唱する。