世界の登山史に輝く名クライマーが、学校嫌い勉強嫌いだった自らの少年時代を語り、小中学生のためのアルピニスト・スクールを開いた経緯を記す本書は、山の本であると共に、すぐれた教育書でもある。「基本的には子どもが嫌い」という著者と、危険や厳しさの中で、喜びを得、行動力を獲得していく子どもたちとのやりとりは感動的だ。