脚本家、エッセイスト、そして小説家、向田邦子。乳ガンとの孤独な闘い、不慮の航空機事故と、その早すぎた晩年を惜しむ声は今なお高まるばかりである。本書は、脚本家である著者が、彼女の身近な人々に丹念に取材を重ね、その隠された晩年の日々に肉薄したノンフィクションである。彼女の真実の物語とは。